ルードヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン/パウル・エンゲルマン ストンボロー邸 1926-1928年
ルードヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン(1889-1951)は20世紀を代表する哲学者であり、このストンボロー邸は哲学者ウィトゲンシュタインの手になるひとつの著作のような建築作品である。彼の哲学は、「論理哲学論考」の前期とそれを自ら批判した後期の「哲学探究」とに大きく分けられるが、この建築物は前期から後期へと移行する時期に設計された重要な作品だ。彼の哲学を理解するうえでも、一般的な「建築と言語」を考えるうえでも示唆に富む建築ということができる。